(資料2) 発 砲 根 拠
警察官を死なせたマスコミ 拳銃使用:警察庁が基準改正 予告なしの発砲も認める 予告なしで拳銃を撃てる例 拳銃使用:「撃つべきときに撃つということ」国家公安委員長 警察官と拳銃 今後もできる限り使うな 警察に対するイギリス市民の姿勢




.警察官を死なせたマスコミ
       東京の世田谷で警察官が刃物を持った男に切られ、死亡しました。8月27日の産経新
      聞によると、死亡した警察官は4発威嚇射撃をし、その後発射した1発が犯人の胸に当た
      ったとのことです。警察の拳銃は確か5連発のはずですから、最後の1発だったわけです。
      
       警官はなぜ最初の1発を犯人に向けて発射しなかったのでしょうか。そうすれば、警察
      官の命は失われずに済んだはずです。凶器を持った犯人が警官に襲いかかり、身に危険が
      迫っているわけですから、発砲をためらう必要はなかったはずです。
      
       警察官が発砲をためらったのは、発砲して射殺した場合のマスコミの追及が脳裏をよぎ
      ったからだと思います。日本のマスコミは警察官が発砲すると、条件反射のように警察を
      追及します。警察署長はその都度、「発砲はやむを得なかった」と弁解に追われます。今
      回、犯人のみが死亡し、警察官が無傷だった場合、マスコミがどのような警察非難をする
      かは想像に難くありません。そのようなことが長年繰り返されてきたことが、今回の警察
      官の死を招いたのだと思います。
      
      平成13年8月27日
      URL:http://www.kcn.ne.jp/~ca001/A76.htm
      

.拳銃使用:警察庁が基準改正 予告なしの発砲も認める
       警察庁は9日、警察官の拳銃使用基準を改正した「警察官等拳銃使用及び取扱規範」を
      まとめ、全国の警察本部に通達した。通達はこれまで抽象的だった拳銃の使用基準を、個
      別ケースに照らし合わせて具体的に例示し、明文化した。拳銃使用条件の事実上の緩和と
      なるもので、12月から運用される。拳銃使用規範の抜本的な改正は62年の制定以来初
      めて。
      
       今回の措置について警察庁は「凶悪事件が急増する一方で、拳銃使用をためらって殉職
      ・負傷する例が増えている。こうした事故防止のため抑制的だった警察官の拳銃使用意識
      を払拭(ふっしょく)するのが目的」と話している。
      
       現行規範は拳銃使用基準として「警棒使用など他の手段がない場合」と定めているが、
      新規範は他の手段の優先使用を止め、拳銃を一次的な武器として使用できるようにした。
      
       また、拳銃の使用形態を「取り出し」「構え」「威嚇射撃」「相手に向けて撃つ」の四
      つに分類し、通達では「現場臨場」「職務質問」「強制捜査」「交通取り締まり」などの
      具体的ケースごとに、どの使用形態で対処すべきかを例示。鉄パイプなどの凶器を持った
      暴走族の集合場所に臨場する場合や、刃物を持った不審者に職務質問する際は、あらかじ
      め拳銃を取り出しておくことができ、抵抗の度合いに応じて威嚇射撃や相手への発砲がで
      きる――などと定めた。
      
       また、凶器を持った暴走族が集団で襲撃▽交通検問を突破しようとした車両が向かって
      来た――など事態が急迫している時や、人質事件で「撃つぞ」と叫ぶなどの発砲予告が犯
      人を刺激し、人質の危険性が高まる場合は、予告なしに発砲できると明記した。
      
       相手に危害を与えなかった場合は、警察庁長官への報告の必要がないとするなど拳銃発
      砲の部内報告も簡素化された。また、射撃能力の向上のため、各警察本部長に拳銃訓練の
      実施を義務付け、署長など所属長を訓練の実施責任者に指定した。
      
       米同時多発テロを受けて、拳銃が使用できる凶悪犯罪に、ハイジャックや細菌、化学兵
      器などを使ったテロを加えた。
      
      
       【大坪信剛】[毎日新聞11月9日] ( 2001-11-09-09:56 )
      URL:http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200111/09/20011109k0000e040
      008000c.html
      

.予告なしで拳銃を撃てる例
      <事件現場>
              ・多数の暴走族が鉄パイプで襲いかかってきた
              ・傷害事件の容疑者が刃物を突き刺してきた
              ・容疑者が被害者を刃物で刺そうとしている
              ・発砲現場で、容疑者が被害者に撃とうとしている
      
      <職務質問>
              ・不審者が隠し持っていた刃物で突き刺してきた
              ・不審者が拳銃を取り出して撃とうとした
              ・盗難手配車両が停止せず、周囲の人や物に衝突しながら逃走しようとした
      
      <強制捜査>
              ・捜索中、容疑者が鉄パイプで頭に殴りかかろうとした
              ・捜索中、容疑者が隠していた拳銃で撃とうとした
      
      <交通取り締まり>
              ・検問を突破しようと、車を急発進し向かってきた
      
      <警戒警備>
              ・警護対象者の近くから飛び出した人物が、対象者に拳銃を撃とうとした
      
      <違法行為の誘発>
              ・人質事件で「撃つぞ」と予告すると、容疑者がかえって興奮し、人質の生命、
                身体の危険が増す
      
      
      [毎日新聞11月9日] ( 2001-11-09-09:56 )
      URL:http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200111/09/20011109k0000e040
      008000c.html
      

.拳銃使用:「撃つべきときに撃つということ」国家公安委員長
       村井仁・国家公安委員長は9日の閣議後会見で、拳銃使用規範の改正について「警察官
      の殉職・受傷事故を防ぐだけでなく、国民生活を守るために、法律の認める範囲で的確に
      使用するということだ。最後の手段という意識をやめ、きちんと使ってほしい」と述べた。
      また、村井委員長は「(警察官に)『撃たせたい』ではなく、撃つべきときには撃つとい
      うことだ」と話し、国民の理解を求めた。
      
      [毎日新聞11月9日] ( 2001-11-09-15:00 )
      

.警察官と拳銃 今後もできる限り使うな
       警察庁が来月から警察官の拳銃使用条件を緩和することを決めた。警棒などで防ぎきれ
      ない場合も、威嚇発砲と警告抜きでは実射できなかったのを、緊急時に即応できるように
      するのが狙いという。
       確かに、現在の条件と使用実態には、抑制的に過ぎた面が否めない。たとえば大多数の
      警察本部では、暴発事故防止のため引き金の部分にゴム製の安全装置を装着して携帯させ
      ているから、急迫の危機に出くわしても早撃ちすることなど物理的に不可能だ。
      
       しかも、多くの警察官は平素から訓練を積んでいないので射撃に自信がなく、巻き添え
      事故をおそれて容易に発砲できないのが実情だ。実際、昨年1年間に全国の警察官が拳銃
      を発砲した件数は威嚇も含めて10件にすぎない。この傾向は昔から変わらず、暴発事故
      や自殺に使われる方が多いとの陰口も聞かれるほどだ。
      
       その結果、取り締まりの現場で警察官が銃を構えても「どうせ発砲はしない」と凶悪犯
      がひるまずに抵抗してくるケースもみられる。今年8月、東京・世田谷で刃物を振り回す
      男に警部補が格闘の末に刺殺されるなど、発砲すれば防ぎ得た殉職事件も相次いだ。
      
       銃器が使われる事件が急増していることを踏まえても、警察官が携帯する拳銃を適正、
      的確に有効利用するのは当然だ。条件緩和は「いざという場合に備えて警察官の意識を変
      えるためで、多用させるのが目的ではない」とする警察庁の説明も一応は納得できる。
      
       しかし、正当防衛や緊急避難としての使用ならば、現在も法律上も制度面でも十分に可
      能であることを忘れてはならない。条件が緩和されても、使用は限定的、抑制的であらね
      ばならず、事故防止にはこれまで以上に留意することが不可欠だ。
      
       警察庁は射撃訓練にも力を入れるというが、実際に発砲する際には事故防止はもちろん、
      制圧する相手にも無用な深手を負わせないように、警察官一人一人の射撃技術を向上させ
      ることが大切だ。間違っても取り調べ中などに拳銃で被疑者を脅すような事故が起きない
      ように指導、教育も徹底されねばならない。
      
       万一善意の市民を負傷させる事故を起こした場合に、被害者の救済と損害の賠償にそご
      を来さぬようにする制度作りも必要だ。第一線の警察官にばかり責任を負わせがちな幹部
      の無責任体質を一掃したり、相手を死傷させた場合の発砲警察官の心のケア対策なども講
      じないと、警察官の銃器使用への抵抗感が薄らぐはずもない。
      
       戦後、GHQ(連合国軍総司令部)が「米国の警察官のように常時携帯を」と拳銃を払
      い下げた際、当時の警察当局は最後まで拒んだ経緯がある。その後も警察庁が拳銃使用に
      慎重だったのは、市民警察の立場を重視したからだろう。銃器汚染の状況は変化している
      としても、丸腰が原則の英国警察と同様、「市民に銃口を向けない警察」の伝統を今後も
      大切に守ってもらいたい。
      
      (毎日新聞2001年11月10日東京朝刊から)
      URL:http://www.mainichi.co.jp/eye/shasetsu/200111/10-1.html
      

.警察に対するイギリス市民の姿勢
      ● イギリスの場合
      
       イギリスの場合、警察官は拳銃を持っていない。女性警察官でも拳銃なしで夜間パトロ
      ールをやっている。なぜそれができるかというと、市民の間に警察にすすんで協力しよう
      とする姿勢があるからである。
      
       イギリスでは、治安維持は自分たちで行なうべき問題としてとらえられている。歴史的
      にみると、警察組織も、自分たちで治安維持ができない部分を第三者に任せようと、お力
      ネを出して雇った備兵に端を発しているものだ。
      
       警察官は市民と同じであるがゆえに、市民が有する以上の権限は原則として有しない、
      というのが英国警察の基本的な考え方だ。警察官が何かトラブルに巻き込まれて助けを求
      めた場合には、一般市民はコモン・ロー(慣習法)上、協力する義務がある。たとえば犯
      人を捕まえるべく格闘しているときに、「手伝ってくれ」と警察官からいわれたのに拒否
      したら、罰せられてしまう。義務づけられているからというだけでなく、警察官には協力
      するものという理解が浸透しているから、イギリスの警察官は拳銃を持っていなくても、
      安心して治安維持活動ができるのである。いざとなったら周囲の助力が期待できる。国民
      がみんな協力してくれることのほうが、拳銃よりはるかに強い武器になるのだ。
      
       その反対に、警察官を傷つけることは非常に罪が重くなり、銃器を持たない警察官に銃
      器を持って立ち向かうことは、とても重大な犯罪とみなされ、通常の倍以上の厳罰に処せ
      られる。もちろん英国でも、必要があれば特別に訓練を受けた警察官が銃を持って現場に
      駆けつける。
      
       一九八○年(昭和五十五年)、英国バーミンガムで女友だちを人質に銃器を持って立て
      こもった男と、現場に出動した警察官二人が撃ち含いとなり、警察官の発砲で人質の女性
      が死んでしまった。この事件で警察富二人は栄誉のメダルを授与され、犯人の男は殺人罪
      で起訴された。犯人は人質が警察官の発砲で傷つくかもしれないと知りつつ、あえて警察
      官に歯向かった。その点で責任が追及されたのである。これが日本なら、警察官は表彰さ
      れるどころか逆に人質の女性を殺した件で、マスコミの袋だたきにあっていたことだろう。
      
      ● 日本の場合
      
       日本の警察は明治時代にお上が作った制度であり、国家権力としてスタートしているも
      のだ。国民からすれば、国家権力が自分たちを守ってくれるのは当然だという考え方にな
      り、治安維持も自分たちの責任というとらえ方はしなくなった。
      
       イギリスなら、警察官は自分たちの代理として治安維持にあたっているのだから、その
      警察官を傷つけるというのは重大犯罪だということになるが、日本の場合は、警察官は傷
      つけられても職務だから致し方ない、危険なのは当然という考えが一部マスコミを含め、
      まかり通っている。日本のこの理解はまったく逆である。警察官は国民のために職務執行
      にあたっているのだから、むしろみんなで守らなければいけない存在なのである。 実際
      に警察官から犯人逮捕の現場で協力を求められた場合、ボランティア意識で参加すること
      はあっても、警察官と同等の意識で力を貸すという人は少ないだろう。法的義務も何もな
      いのだから、それが危険を伴う状況であれば警察官に任せっきりというのが、おおかたの
      反応といえる。それゆえ、日本の警察官は拳銃を持つべきなのだ。
      
       警察官だってわが身の危険を感じたときには、発砲することもあるだろうし、威嚇射撃
      することもあるだろう。それを威嚇ぐらいで正当かどうかと騒ぐ日本のマスコミの意識は、
      世界の常識からすれば噴飯ものである。 少なくとも、警察官の拳銃の意義を認め、いざ
      というときには使いやすい状況をつくってやらないと、身体を張っている警察官がかわい
      そうではないか。
      URL:http://village.infoweb.ne.jp/~fwgj5057/sub5.012.htm
      

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